c64a393f09e9b6348109ceba7bdcf36c_l

 

薬剤には様々な性質があります。薬剤の適用によって効果が異なりますので、薬剤を使用するにあたり、様々な点を考慮する必要があります。

【口腔内与薬について】
最も簡単かつ体内への取り入れが自然な方法で、口腔内粘膜に作用させ、吸収させる方法です。

(口腔内与薬の利点について)
・体内への取り入れ方法が生理的で自然な方法です。
・薬剤効果の持続時間が長いです。

(口腔内与薬の欠点について)
・速効性がなく、薬効の出現が遅いです。
・薬剤の種類によっては、腸、肝臓で分解され、効力が弱まるものもあります。
・注射法と比較すると、薬剤の血中濃度にばらつきがあります。

 

(服用時間)
・食前薬:食事前30~60分に服用します。
・食間薬:食事後2~3時間に服用します。
・食後薬:食直後、食後30分に服用します。
・時間毎薬:指示により定められた一定時間、間隔毎に服用します。
・就寝前薬:就寝前30分~1時間に服用します。
・随時服用する薬:発熱時、発作時、疼痛時、検査時等必要に応じて服用します。
・その他:薬剤の血中濃度をある程度一定に保つために等時間間隔で服用するものや症状、
検査のために臨時に服用します。

【口腔内与薬適用について】
錠剤を舌の上にのせたり(トローチ)、錠剤を舌の下に挿入したり(舌下錠)、歯肉と頬の間に含んだり(バッカル錠)すると、唾液によってその錠剤が溶解し、粘膜から吸収されて効果を得るものである。舌下錠やバッカル錠を溶解した唾液は嚥下しません。

(吸収について)
唾液によって溶解した錠剤が口腔粘膜の表面から吸収されます。吸収された舌下錠やバッカル錠等の薬剤は、口腔の静脈によって心臓に運ばれます。そのため、効果が早く、さらに胃液や腸液に触れて破壊されたり、心臓に達するまでに肝臓で代謝されることがないので、狭心症の救急処置用(ニトログリセリン)として適しています。また、口腔粘膜を刺激したり、強すぎる場合はすぐに吐き出すことができます。トローチは局所的に作用します。
【口腔内与薬法】
(目的)
口腔または舌下粘膜から薬剤を吸収させ、腔や咽頭粘膜に局所的に作用させる口内錠の適用を援助します。

(使用物品)
薬剤(口内剤)

(留意事項)
① 薬剤を間違えないよう、必ず薬袋とラベルを3回読みます。
1. 薬袋を手にしたとき氏名・用法を見ます(1回目)
2. 薬袋から薬剤を取り出すとき確認します(2回目)
3. 薬袋を戻すときにもう一度確認します(3回目)
② 用法、服用時間を守るとともに個別性に配慮します。
③ 服用後の患者の状態を観察し、記録、報告します。副作用については、特に注意し、早期発見につとめるようにします。副作用があらかじめ予測できるものについては、患者に不安を与えないよう説明しておく必要があります。
④ 薬剤の内服の必要性は、医師から説明がありますが、看護師も患者、家族に医師の指示通り服用するよう指導します。とくに退院前の患者で、退院後も継続して服用が必要な患者には、服用の自己管理に関する指導もとても大切です。

(実施方法)
① 手指を流水と石鹸でよく洗います。
② 薬剤を確認し、トレイに準備します。
③ 患者のもとにトレイを持参し、患者の名前、生年月日を確認します。薬剤の作用を説明
し、薬を飲みこまないよう説明します。
④ 各薬剤の目的とする口腔内位置に薬剤を置きます。
⑤ 口腔、舌下粘膜から吸収される薬剤の作用は速いので、効果、副作用、その他患者の状
態に変化がないかを観察するため、しばらく患者に付き添います。
⑥ トレイをもとの場所に戻します。
⑦ 実施についての記録をします。時間、薬剤名、量、服薬不可能の場合はその理由、服薬
後の観察事項等を記録します。