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医療ドラマは高視聴率が取れる!!

そう言われて久しいですが、実際にはオーバーに描かれている場面なんかも当然ある訳なんですよね。

そこで今回は、現役看護師のFさんに依頼して「医療系ドラマの嘘とホント」について語ってもらいました!

 ナースキャップはもう古い

 

看護師の象徴といえばナースキャップです。 少し前まではナースキャップや戴帽式に憧れている看護学生も多かったと思います。

しかし、最近ではナースキャップが点滴や医療器具などに触れて危険だったり、ナースキャップが様々なものに触れてしまう上、毎日取り換えるものでもないので、衛生面で問題があり廃止する病院が多くなりました。

ナースキャップがなくなることで象徴はもちろん、まとめ髪をしまう場所がなくなってしまうため大反対の人たちと、ナースキャップを留めるピンで禿げなくなると大賛成の人たちとで大論争が起こりました。

 

 ナースシューズってナースは履いてる?

 

ナースキャップと同様に看護師といえばナースシューズです。よくクリニックなどで働いている人達が履いているのを見かけますが、実は病院で働く看護師はナースシューズを履いていることは少ないのです。病院の特に病棟で働く看護師は、歩きやすさや疲れにくさを重要視しているので、いわゆるナースシューズよりもクッション性があることが必要条件です。また、針やおしっこが落下してくる危険があるため、自分の身を守るためにも指先とかかとにカバーがあることが大切なのです。

 

 ナース服といえばスカート

 

一般の人のナース服のイメージはスカートであることが多いのではないでしょうか。ハロウィンなどの仮装でもナースはミニスカートですしね。

最近のドラマではスカートだけでないことも多くなってきましたが、スカートのドラマもまだ多いです。やはりザ・ナースのイメージはスカートなのでしょう。

実際には、現在のナース服はパンツスタイルの方が多くなっているのではないかと思います。患者をベッドから移動する際に、ベッドに上ることも多いので実用的になっています。外来などではまだスカート採用の場所もあるかと思いますが、病棟で働く人はパンツスタイルが主流となっています。

 

 フリーランスの医者っているの?

 

医者は基本的には大学の医局や病院に在籍しています。常勤として働いている病院があって、アルバイトとして当直や外来診療を行っています。アルバイトだけで生計を立てることをフリーランスと言えばそうかもしれませんが、経験と技術を売りにして高い報酬を得るイメージとは違います。

神の手と言われる脳神経外科医が、手術場所を提供されて手術をするのも近いかもしれませんが、そのような医者もどこか所属する病院などがあるはずです。しかし、フリーランスの医者は日本にも存在しているという情報もありますが、一般に働いていている中でそのような話は聞いたことがありませんので、まだまだ少ないのだと思います。

医者にランクづけのされない日本の医療制度では難しいと思いますが、技術を売りにする外科医は腕を買われて手術をするという働き方も今後需要が増えてくるのかもしれません。

 

 医療現場は白い巨塔のような世界なのか

 

病院の規模によりますが、ずばり白い巨塔のような世界はあります。大学病院での教授選はドラマほどあからさまではないとしても、どちらのチームに所属しているかなどでなんとなくの派閥は存在しています。

小さな規模の病院にも、誰派なのかということで派閥争いしていることがあります。実際に、大学の教授選に敗れて追いやられた医師(噂ですが…)が、医局から出て一般の病院に転職して地位と信用を確立しましたが、その病院の院長が退職する際に、理事長が院外から院長を連れてきて、そりが合わず、その科の医師全員を引き連れて違う病院へ転職してしまったことがあります。噂では、新院長の「言う通りにできないなら、辞めろ」という言葉に、売り言葉に買い言葉で「俺が辞める時には、この科の医者全員連れて辞めてやるからな」と良い、賛同した医師全員を連れて辞めてしまったために、その科の診療はしばらく休止状態だったそうです。

 

 主治医の先生は、受け持ち患者に何かあったらすぐ駆けつける?

 

ある患者が急変した時に、呼ばれた家族などから主治医が来ていないことを責められることがあります。よく勘違いされてるなぁと思うのですが、主治医は何かあったらいつでも駆けつけるわけではありません。確かにドラマなどでは、PHSに電話がかかってきて医師が病院へ駆けつける、というシーンが映されていますし、時折そのような医師はいますが、ほぼフィクションです。

医師は日曜日と月~土の中で半日もしくは1日が研究日として休みになっています。休み以外の日は基本的に昼間働いていて、日曜や夜は医師の中で当直のシフトが決まっています。当直の日は昼間に引き続き働き、翌日の昼間も引き続き働きます。

このような勤務で働いているので、結構きつい勤務状況であることがわかると思います。自分の勤務でもない時に駆けつけてくれる医師は、相当な責任感と自己犠牲と職業意識の元に働いているのだと労ってあげてください。

 手術室から出てきた医師が「無事終了しました」なんて言う?

 

よくドラマで手術を受けている患者の家族が、手術中という赤いランプの前で心配そうに待っていて、赤いランプが消えて出てきた医師に、「無事手術は終了しました。あとは患者さんの回復力に期待しましょう」的な言葉をかけて、足早に去っていくというシーンを見かけます。しかし、これ現実にはあり得ない状況です。

手術中の患者の家族は、待合室もしくは病棟の談話室で手術の終わりを待ちます。基本的に検査室や手術室などには患者出入り口と違う従業員出入り口のような場所がありますので、医師が患者出入り口から出入りすることはありません。ですので、手術が終わった瞬間の医師と通路で出会うことはありません。

手術後にちゃんと説明する場所を設けるまで、患者が病室に帰って家族と面会するまで、医師と顔を合わせることは少ないのではないかと思います。

救急車で病院に着いた時に、家族が「●●!●●!」と横に張り付きながら移動しているシーン

 

よくドラマで急病の患者がストレチャーという移動式ベッドで運ばれて、その横を医療者とともに家族が並走しながら名前を呼んで、看護師に「ご家族はここでお待ちください」など言われて立ち止まるシーンをよく見ます。

実際に、あのような家族を見たことがあるかと聞かれると、答えはノーです。急病患者の家族は、患者の心配をしていますが、取り乱すほど冷静でない状況は稀です。家族の願いは、少しでも早く回復・改善させてほしいことですので、救急隊や医療者の動きを阻害するような方はほとんど見たことがありません。皆さん、心配で倒れそうな中、後ろから健気について、別室で待ってくださっています。あのシーンを見るたびに、オーバーだなと思ってしまいます。