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自分の爪を切るのは簡単なことでも、いざ他人の爪を切るのは抵抗があるものです。

また、切られる側も抵抗を感じ、また恐怖でもあります。

わたしもまた、患者さんの爪切りを行っている最中に何度も肉を一緒に切ってしまい、ケガをさせてしまったことがありました。ついには患者さんから、「もうおまえに切ってほしくない」と言われ、苦い経験をしたことがあります。

ほかの看護師に切り方のことを聞いたら「普通に切ればいいんだよ」と言われたのですが、なんのことやらさっぱり?でした。

このままではいけないと思い、爪の切り方についてネットや看護技術の本で調べてみましたが、これはっていう記事が見つからず、身内の爪を切ってるうちに、これはという方法を見つけ出すことができました。

これから記載することは、私自身が自分流に考えたことで、このやり方が正しいということはないかもしれませんが、ぜひご参考にしていただければと思います。

 

 

 爪切りの準備

 

さて、本題に入る前に、まずは肝心となる爪切りの準備から入ります。よく量販店にあるような普通のものでもかまわないと思いますが、100円ショップに置いてあるものはすぐに切れなくなってしまいますので避けたほうが良いでしょう。

私は、無印良品で買ったものを使っています。値段は700円程度でした。

さて、次に大きさ選びですが、あまり大きなものは使用しないほうがいいと思います。

大きい爪切りですと、思わぬところを切ってしまいかねません。

おすすめは、子供用の小さいものが良いと思います。

 

■ ほかに準備するもの

 

手袋、ティッシュ(または新聞紙)、かみやすり、ぬるま湯

手袋は、水虫の足を触ることもあるので、感染防止のために使用します。

ティッシュ(または新聞紙)は、切った爪を捨てるために使用します

紙やすりは、切ったあとの爪を研磨するときに使用します。

■環境調整

部屋が暗いと誤って肉を切ってしまうリスクがあります。部屋は明るめにしましょう。手術室のような無影灯は必要ありませんが、看護師自身の手で影になってしまわぬように配慮することも大切です。

 

爪を切っていきましょう

さて、では手のほうの爪を切っていきましょう。

①  まずは、切られる側の指の腹を、切りやすいように下に押し下げます(こうすることで、切りたい爪のみを突出させることができます)

② しかし、これだけでは不十分なため、さらに爪切りの下の刃で指の腹を押し付け、パチンと切ります。これで、肉を切る心配がいりません。

一本の指につき、真ん中から切って、右左と切っていきましょう。白いところが見えなくなるまで切ると肉を切ってしまうので、白い部分が少し残した状態が望ましいです。

③ ひととり切り終えたら、わたしは利用者さんに「どこかひっかかるところはないですか?」と聞くようにしています。とがっている場所があると、洋服を着るときに、洋服の繊維質が爪にひっかってしまうからです。ひっかって爪が折れてしまうこともあります。

④ 切ったあとは、ぬるま湯にやすりをつけて、研磨して角を落としていきます。ここで注意していきたいのは、ギコギコ行うのではなく、一定方向に行うことです。これは先輩看護師から聞いたのですが、ギコギコやってしまうことで、2枚爪という、もともとは1枚の爪だが、さらにもう1枚の爪が生えてしまう状態のことです。やすりは、指に対して垂直ではなく、水平にかけていきます。

 

ところで、なぜ、ぬるま湯にやすりをつけるかというと、目的はふたつあります。

・ひとつは爪をやわらかくすることで、やすりをかけやすくし、爪自体に傷をつけにくくすること。

・ふたつめは、やすりで研磨するときには粉がまうので、部屋中に爪の粉が舞ってしまい、誤って吸い込んでしまうかもしれません。「濡らす」ことで、粉が舞わないようにします。
次に、足のほうの爪を切っていきましょう

① 要領は手の時と同じです。ただし、今度は足元になるので、手元が暗く恐れがありますので、なるべく明るい電気の下で切りましょう。
ここで注意したいのは足の親指です。白いところが見えなくなるまで丸く切ったら、次に爪が生えてきたときに「巻き爪」になる恐れがあります。丸く切るのではなく、四角く切ったほうが望ましいです。

② 手のときと同様です。

③ 手のときの同様に、繊維質がひっかかるのを防止することですが、足の場合は睡眠中に毛布などに爪がひっかり、爪がはがれかねません。利用者さんが手が足に届けば、実際に触っていただきます。足まで手が届かない場合は、看護師のほうで触って、とがっていてひっかかる場所がないか確認していきます。

④ 手のときと同様です。

 

仕上げ

最後は、手も足も同様に、アルコールまたはウェットティッシュにて爪先を清拭します。

以上が、わたしが実践している爪切りのやりかたです。

次は水虫で肥厚してしまっているときのネイルケアについて解説させていただきます。

 

<肥厚しているネイルケアの方法>

 

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わたしはこれまでに様々な利用者様の爪をみてきました。
そもそもなぜ、爪が肥厚してしまうのか?
わたしの知り合いの皮膚科の医師に聞いてみたところ、水虫になるからだそうです。
水虫の原因となる真菌が、皮膚から爪に伝染し、爪白癬、いわゆる「爪水虫」となるからということでした。以下、「爪白癬」と表現させていただきます。

爪白癬になると爪そのものがもろくなってしまい、やがてはぐらぐらして、爪本体が根元からはがれてしまいます。

そういう爪というのは、通常の爪切りとはやり方が異なってきます。

 

準備するもの

爪切り:なにはともあれ、道具がなければなにもはじまりません。これは、普通のものでかまわないと思います。やはり、100円ショップのものではすぐに刃がだめになるかもしれないため、きちんとしたものが欲しいところです。後で書きますが、実は爪切り自体は今回は不要なのです。

紙やすり;爪をとぐために必要です

ニッパー:これは必須です

ぬるま湯 アルコール綿 ウェットティッシュ

 

■本題!爪を切りましょう

要領は同じ、というとそうでもありません。

肥厚している爪はもろくなっている分、やり方が異なります。まれに、高齢者で「肥厚」に加えて「そっくりかえったような爪」も存在するのですが、ここでは肥厚している爪のみにスポットをあてていきます。

 

① まずは桶にお湯をはり、切る指をつけておきます。これは爪そのものをやわらかくするためです。

② さて、やわらかくなったところで爪切りに入ります。が、実はふつうお爪切りでは厚すぎるので刃が入りません。ここでは「ニッパー」が登場です。肥厚しているつめにはこの「ニッパー」出番なしには語れません。さて、このニッパーですが、パチンと切ったときにどこかに飛んでしまう恐れもあります。そのため、なるべくゴミ箱の中で実施するようにしています。

③ ニッパーで切ったら、今度は紙やすりの登場です。一定方向に研磨するのではなく、同じ方角に一定の力で行うようにしてみます。肥厚している爪は常に盛り上がっている状態のため、やすりで薄くしていきます。

④  終わったら、本人自身にも一応確認してもらい、切っていただいた実感を聞いてみます。

⑤ アルコール綿か、ウェットティッシュで拭いて終了です。