4111d441ffb46b4a54770a3308d4bf50_m患者様にとって、治療のためとは言え、頻回の静脈穿刺は苦痛を伴います。そのため、持続点滴を一旦中断するときに、刺入部を留置したままにしておくことがあります。

しかし、そのままではルート内の血液が凝固してしまい、点滴をつないだときにスムーズに点滴を再開できません。このとき、ルート内の血液凝固を防ぐために生理食塩水やへパリンを注入します。このとき用いる方法が陽圧フラッシュです。

<陽圧フラッシュとは>

・ ヘパリンロック・生食ロックを実施する際に、カテーテル内に血液が逆流するのを防止する方法です。

・ 「ヘパリンの凝固系への影響」などの理由からロックの際、ヘパリンではなく生食を使用する施設もあります。

・ 三方活栓での陽圧フラッシュによるロックでは、血液が逆流してしまうことが多いためゴム栓タイプの静脈ポートを用いるほうが有効です。

 

<必要物品>

・ プラスティックカニューラ(針) ・注射器(2.5ccまたは5cc)

・ 生理食塩水またはヘパリン

・ (シリンジに生食や適切な濃度のヘパリンが注入されているプレフィルドシリンジ*使用時には、プラスティックカニューラ、注射器は不要)

・ アルコール綿 ・持ち運び用のトレー・手袋 ・固定用テープ・必要に応じてネット

* プレフィルドシリンジとは薬剤があらかじめ注入された注射器です。感染のリスクを下げる、医療従事者の労働生産性が向上する、緊急時に即座に使用できるといったメリットがあります。

<手順>

1、 必要物品を準備します。

2、 衛生学的手洗いを施行します。

3、 注射器にプラスティックカニューラを接続し生理食塩水またはヘパリンを注射器に満たして準備します。
または、生理食塩水、ヘパリンが注入されたプレフィルドシリンジを用意します。

4、注入口(ゴム部分)表面をアルコール綿で消毒します。

 

 

5、 生理食塩水またはヘパリンをゆっくり注入します。
(注射器で用意している場合はプラスティックカニューラをはずしてから注入します)

 

6、注入液の残りが0.5~1cc程度になったら、
注射器の内筒を押しながらプラスティックカニューラを抜きます。
(注入液がヘパリンの場合は注入量が多すぎると、凝固系に影響を及ぼすので注入量に注意が必要です)

7、テープで固定します
このときルートを圧迫しないように注意します。また、チューブをまとめておく必要がある場合はネットを使用して保護します。

 

<点滴再開時に注意したいこと>

完璧に陽圧ロックをされていることが望ましいですが、必ずそうとも限りません。また、患者様も生活をしておられるので刺入部の固定がずれていることもあります。そのため、点滴の再開時には点滴が落ちているか、刺入部が腫れていないか必ず確認を行いましょう。