f22261cf08ba1ade34e4239cf7f4c944_m

 

義肢装具士というのは、事故や病気などで手足を失ってしまった人に対して、代わりとなる人工の義肢を作成したり、身体機能に障害がある人に対して、補助的な役割を果たす装具を作成する仕事です。

義肢装具士は国家資格であり、高度な専門性を要する仕事です。

義肢や装具の作成にとどまらず、患者に適合したものにするために採寸や組み立て、調整、仕上げなどのほとんどの行程を行ないます。

患者に実際に触れて型を取ったりする行為は義肢装具士のみに認められた専門的な行為になります。

 

義肢装具士になるための方法

 

義肢装具士になるためには養成学校を卒業するのが一般的な方法です。

養成学校は3年制で卒業資格を取ることで国家試験を受験することが出来ます。

国家試験に合格すると義肢装具士の免許が発行され、仕事を行うことができるようになります。

国家試験の合格率は80%から90%の間を推移しています。

高い数値のように感じるかもしれませんが、3年間勉強してきた限られた人が受験した結果のため、決して簡単な試験ではありません。

卒業後は義肢装具の製作所が主な就職先となります。

義肢装具士の給料と将来性 給料に関しては勤務先の待遇によって大きく変わりますが、初任給は20万円程度が多く、平均年収では300万円から500万円が一般的な給料となっています。

高待遇で働くためには経験を積み、管理職として働くことが必要といえるでしょう。

義肢や装具の技術は日々進歩しており、常に新しい知識や技術の習得に努めることが必要です。

近年はコンピューターやロボット技術などが大きく進み、電動義手など新たな分野も発達してきています。

また義肢装具に使用する材料は常に進化しており、より良い義肢や装具を作るためには日々の研鑽が必要です。

仕事が専門的になるにつれて、大手の会社などでは分業を行なっているところもあり、将来的には働き方がかわってくるようになるかもしれません。

義肢装具士とかかわる場面 義肢装具士と最もかかわることが多いのはリハビリテーションの場面です。

義肢装具士は理学療法士や作業療法士と一緒に仕事を行うことが多いです。

理学療法士などから患者の身体機能に関する情報や、患者がどのようなことができるようになりたいのか、などの情報を入手し最適な義肢や装具を作っていくことになります。

義肢が必要な場合は手や足を失った場合ですが、装具が必要になるのは整形外科疾患や脳卒中の患者が多いです。

整形外科疾患では骨折や靭帯の断裂などが多く、患部の負担を軽減したり、荷重がかからないようにしたり、関節が硬くなるのを防ぐなどの目的で装具を作ります。

脳卒中の場合は、後遺症による運動麻痺の影響で動かせない筋肉の働きを補助するような装具や、関節を安定させるための装具などを作成することが多いです。

特に足首や膝、股関節の安定は歩行や移乗動作などに大きく影響するため、それらを安定させる短下肢装具や長下肢装具の製作は依頼が非常に多いです。

義肢や装具を使用するのは大人だけでなく、子供も使用します。

特に先天性の病気の子供は関節変形が起こりやすいため、先のことを考えて早期から適切な装具を作成し、関節変形を抑える必要があります。

子供は成長するため、大人よりもより専門的な知識が必要になります。 スポーツ分野でも活躍する義肢装具士 義肢装具士はスポーツ分野でも活躍しています。

最近ではパラリンピックが注目されるようになり、テレビで専用の装具などを作成したり、選手と相談している義肢装具士をよく見かけるようになりました。

スポーツトレーナーと義肢装具士が一緒に歩いている場面などは障害者スポーツの現場では良く見かける光景です。

アスリートとしてよりよいパフォーマンスが出来るための義肢や装具を作成するだけでなく、怪我の防止などの面でもサポートを行なっています。

義肢装具士のやりがい 義肢や装具は失った体の一部や、体の機能を補助的にサポートするためのものです。

しかし、これらの義肢や装具を使用することで、社会復帰が可能になった人の数は数えることが出来ないほどです。

事故や病気によって一時は将来を絶望した患者が、義肢や装具の存在によって希望を見出し、希望を持って未来を歩いていける場合もあります。

このような義肢や装具を扱う仕事にやりがいを持っている義肢装具士は非常に多いです。

自分が知識や技術を習得し、スキルアップすることによって患者に対してより良い義肢や装具を提供できるようになります。

このことは自己研鑽を行なう大きなモチベーションになります。

また、その様な気持ちを持った人が義肢や装具の技術の進歩を支えており、電動義手など過去に出来なかったことが出来るような時代が近づいてきています。

義肢装具士は患者と実際に触れ合って適切な義肢や装具を作成します。

そのため、患者の笑顔をじかに見ることが出来る仕事です。自分が作った義肢や装具で患者が歩くことが出来るようになったり、社会復帰が可能となるのは、義肢装具士にとって一番の喜びです。